page contents

キャンペーンがあってもなくても、何も変えられやしない

世を騒がす国の旅行キャンペーンについては良くも悪くも思うことは特にない。
延期や中止すべきとも思わないし、延期や中止にするべきではないとも思わない。

延期や中止にしても旅行する人はするし、延期や中止しなくても然程経済は回らないだろう。そして年内はどうあがいても感染爆発を抑え込むことは難しいのだと思う。

 

地方だけで地方は回らないし、国内だけでも国内は回らない。仮にキャンペーンが大盛況になったとしても、訪日観光客が来れない限りはまだまだ厳しいのではないかと思う。

訪日観光が叫ばれるようになったのはオリンピックが決まる前からの話。オリンピックがきっかけではなく、オリンピックですらインバウンド促進ツールのひとつのようなもの。ちょっと言い方に語弊はあるかもしれないけれど。

 

日本が訪日観光を推進していた理由の一つは、外貨の取得。つまり国内需要だけでは賄いきれないことが前提となっていた施策。たとえ日本中でリーズナブルな国内旅行をガンガンとしたところで、結局は焼け石に水のような気がしてならない。それでもまったくないよりはまだ生き延びれるかもしれないけれど。

旅行における移動距離と消費意欲は比例するという法則があると学んだことがある。同じ観光地に旅をしても、観光地に落とす金額は外国人観光客の方が高額になるのは言うまでもない。日本人も地元民もスルーして外国人対応に力を注いできた理由は、そこがポイントなのだから。

 

海外からの観光客が見込めないのなら、やはりターゲットは日本の首都・東京。地方にとっては東京からの旅行客をいかに集めるかにかかっているようなものなのに、東京除外では、キャンペーンする意味は益々薄れるような気がする。

地方から地方へ行けばいい、なんて簡単に言う人もいるけれど…地方から他の地方へ流れるくらいなら、せめて地域の中だけでグルグル経済回してもらうほうがマシのような気もする。小さなパイの奪い合いをするくらいなら、自分たちのパイは自分たちで食べてしまう方がまだ堅実だろう。きっと奪い合いをしている間に自分たちのパイが腐ってしまう。腐る前にあるうちに食べてしまう方がまだ生き延びれる。そんな気がする。(パイが何の例えなのかは、それぞれ胸に手を当てて思い浮かべてみてください)

 

キャンペーンがあってもなくても、夏なので旅行する人はするもの。そんな人を止めることはできやしない。

たとえキャンペーンから東京除外されたとしても、キャンペーンを使わずにor他のキャンペーンを使って旅行する人もそれなりに出てくる。東京からも、東京へも。既に動いてる人はもう動いてる。

 

先日地元の三大観光地のひとつに訪れた。新緑の輝く週末。例年なら大型バスが次々と押し寄せ、日本語以外の言葉があちこちで飛び交い、日本人より外国人の方が多いくらい。国内からの観光客は年々減少しても外国からの観光客の増加が上回る。外国人観光客のおかげで、その観光地は成り立っていたようなものだった。

訪日観光客に頼り切りだったその観光地は悲しいくらい寂しい状態。「お客さん来てますか?いや、うちは全然…」というような会話が聞こえてくるほど、人がいない。

それでも地元の人はポツポツと来てる雰囲気なのだけど、来る理由が「観光客が少なくて空いてるから」だったりする。単に今までいた観光客が消えた分、地元民が目立って見えてるだけに過ぎない。

都会から来たと思われる観光客もまた目立って見えた。細々と観光する地元民とは違い、細かいことを気にしないオープンな雰囲気な人ばかりが目についた。

 

「観光や旅行は何事もないからこそ成り立つ業界。世の中が不安定になるとまともに煽りをうける」という話を昔の職場で聞いた記憶がある。その職場が今どうなってるのかは、風の噂にも流れてこない。

 

感染再開の流れを見ると、4連休の始まる来週からはまた不急の外出に気を遣うようになるのだろう。

 

既に私自身は今年いっぱい県境越える勇気を持てそうにない。すなわち国のキャンペーンを利用する予定も今のところはない。県内のガラ空きの観光地巡りでも休日にしようかな?と思う。三密も自然と回避でき、非常に微力ながら地元貢献。県民限定キャンペーンも使いきれないほど色々とある。県境跨いでる暇なんて、ない。

 

気にする人と気にしない人が極端とよく言われるが、どちらかというと私は「どちらかというと気にする」の部類なんだろう。5段階中の4、といったところかもしれない。

 

懐に余裕も持てず社会や経済に振り回されてる人生なら、経済を回すことを無理に考える必要はない。自分の資産を大切にすることに、別に問題はない。経済活性化という名の投資も浪費も、余裕ある人に任せておけばいいのだから。

 

安いという理由で行く旅行ほど、つまらないものはないと思うのだけど。私は。

 

…最近色々思うことがまた増えてるので、引き続き思うがままに書き留めておきます。ただのひとりごとなので文にまとまりはあまりありません。