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旅をするなら、身体が動くうちに

定年退職後のお楽しみになんてしてても、その頃の自分がどれだけ動けるのかなんて誰にも分からない。今、動こうと思えば動けるのであれば、迷わず今のうちに旅に出たほうがいい。

 

毎日仕事に追われ、家事に追われ、家族の世話に追われ、生活に追われ…そんな日々を繰り返しているためか、老後という未来に夢を託してしまう人もいる。一昔前ならいざ知らず、今でもそんな昭和時代のような夢を見ている同世代も存在することに驚く。

定年後は旅行三昧…なんて語る人は多いし、定年を迎えた人の多くが旅行三昧で豪遊してる姿も目の当たりにしてきた。(それもここ数年は陰りが出てる気がするが)そして、その旅行を十分には楽しみきれてない姿も。

目の前に名所があっても「膝が痛くてもう歩けないから…」などと旅先で尻込む人も本当に多い。せっかく長距離移動してここまで来たのに…と、仕方のないこととはいえ残念な気持ちにさせられる。

時間やお金の都合はなんとかしようと思えば、なんとかなることも多い。しかし加齢による体力や気力の衰えや家庭環境の変化は、なんともならないことのほうが多い。

そして旅行三昧の日々なんて、本当に旅行好きな人でなければ意外と苦痛だったりする。

これはあくまでも私の考えだが…「旅行が好き」と自称してる人の大半は旅行自体が好きなのではない。旅行に伴うイベント…例えば食事や買い物、移動中のおしゃべり、温泉などのリラクゼーションなどが好きなケースが多い。極端な話、それらのイベントは旅行をしなくても出来ることとも言える。そもそも本当に旅行が好きなら、暇がなくても無理にでも時間を作って旅に出てしまうものだし、帰宅時に「やっぱり自宅が一番!」などとホッとすることもないだろう。

定年後になってから「さぁ!旅に出よう!」としても、思うように動けないケースの方が実際は多いのではないか。旅慣れてないのなら尚更だ。

 

そう思うこともあり、今の私は多少無理をして動けるようであれば、行きたい場所に行き、挑戦したいことに挑戦するようにしている。

しかしその多少の無理も、年々きかなくなりつつある。

お楽しみを後回しにするほど、人生はつまらなくなる。そう思う。